あゆみに来た教育実習生にいただいたお手紙を紹介します。
M.Sさん
今回の実習では、子供達と色々な事を一緒に行ない、子供の成長や発達に関して、普段の学校の授業では分からなかった様々な事を学ぶことができました。あゆみ保育所の子供達を見て驚いた一つは、運動能力の高さです。リズム体操では、様々な筋肉を使って運動します。それを年長クラスからはじまり、全員が、それぞれの状態にあわせて次々としていく。大学生の私達でも息が上がるような運動を子供達が上手に、元気にしているのを見ると、子供だからまだ出来ない、と子供を運動から遠ざけるのではなく、出来る範囲を一生懸命挑戦させることの大切さを感じました。リズム体操だけでなく、多くの点で、あゆみ保育所が、子供達に自分の事は自分でするように指導されている点も、元気に成長している要因の一つだと思いました。現在、小中学生の運動能力の低下が話題になっていますが、その解決の糸口にの一つは、幼い時からの運動の蓄積なのだと、改めて感じることができました。このような有意義な実習をさせていただけたことを本当に感謝しています。ありがとうございました。
T.Hさん
二回でしたが、保育所に来て普段触れ合うことのない年齢の子たちと触れ合うことができて、とても新鮮で楽しかったです。
一回目は年長さんのクラス、二回目は二歳から三歳さんのクラスで一緒に遊ばせてもらいました。保育所にいる年代の子たちの一年、二年というのはとても差があって、キリンさん(2歳児のクラス)では、生まれ月でできることにこんなに差があるんだなと、子供の成長の早さに驚かせられました。
また、私たちは、この保育所に実習に来る前に、小学校にも実習に行きました。その時に、小学校の先生方が、「今の子供は体力が落ちている」「遊びができない」とおっしゃっていました。ここで成長した子供たちはそういう心配がないように感じます。山を駆けるスピードは大学生の私たちでも追いつかない程でした。
あゆみは、自然がいっぱいあるし、ご飯もおいしいし、七夕の飾りを作ったり、梅干を漬けたりと昔からの行事も大切にしています。それに、その学年だけで遊ぶのではなく、他の学年の子、さらに学童の小学生たちとも触れ合います。こんな環境で育つことができるのは、貴重だと思います。これからもこの様な環境を大切にしていって欲しいです。
雑巾がけ、散歩、リズム、お昼ごはん・・・二回の経験でしたが、普通は経験できないことで本当に楽しかったです。ありがとうございました。
M.Yさん
今回、私達は母子保健及び学校保健をテーマとして、実習を行ない、あゆみ共同保育所では二回にわたり実習をさせて頂きました。
保育所では、子供達と共にリズム運動、雑巾がけをし、また散歩や泥んこになる程遊んだり、七夕の飾り付けをしたりしました。当保育所に来た際は、子供達と馴染めるか不安でしたが、次第に子供達と自然に話したり遊ぶことができて、実習全体として、とても楽しいものとなりました。
保育所での保育士の方々のお仕事を手伝う中で、先生方も子供達も名前で呼び合うなど、子供の目線に立った保育をしていること、また基本的に食事や着替といったことも子供一人でさせるようにすること、豊かな自然を背に活発な遊びをする一方で、協調性や保育所でのマナーはしっかり守らせるなど、社会性も身に付けさせようとしていることを念頭に置いた保育をしていることを感じました。他の幼稚園や保育園とは異なり、自然の中で、子供達も年齢を重ねる度に一人で出来ることが多くなるのが目で見て分かる一方、遊びの中で、話し合いで遊びの内容を決めるなど、協調性や自律性が身についていつのが感じられました。子供にとって環境というものがいかに大切か感じられました。今回の実習を今後の勉学に活かしていきたいと思います。本当にありがとうございました。
E.Sさん
あゆみ保育所で二度の実習をさせて頂き、本当にたくさんのことを学ばせていただいたように思います。初めてあゆみ共同保育所を見学させていただいた時は、自分自身の育った環境との違いに驚き、何もかもがとても新鮮に感じました。
朝夕の雑巾がけ、自然と密に触れ合うことのできるお散歩、工夫によって生み出された色々な遊び、身も心も解き放つことのできる泥遊び、そのどれもが子供たちの成長において、とても大切な役割を果たしているのだということを、子どもたちの活き活きとした表情を見るたびに、深く感じることができました。大自然の中で、草花のにおいを嗅ぎ、木々のざわめく音、水の流れる音を聞き、たくさんの命に触れてその尊さを肌で感じる。そんな風にして感性を育むことのできるあゆみ保育所での保育は、本当に素晴らしいと思いました。幼児期は、これから先の長い人生を生きていく上での基盤を築く、とても大切な時期だと思います。この時期に、このような環境でたくさんのことを感じ、身も心も真っ直ぐに育ち、美しいものを美しいと感じ、人の痛みを知ることの出来る子に育つ。それが、人間らしい大人に成長するために、欠かせないことなのかも知れないと思うことのできた実習でした。
本当にありがとうございました。
M.Kさん
私が今回学校保育、母子保健の実習を選んだのは、子どもが好きで、これから未来に向かって沢山の可能性を持っている子供たちは、今の日本の中でどのような環境で育っているのか見てみたかったからです。私たちが子供だった頃と何が違うのか比較したいとも思っていました。私たちはあゆみに来る一週間前、小学校に一日実習に行きました。そこで体育の先生に、「最近の子供は体がしっかりしていない。スポーツも自分が習っている特定のものしかできない。習い事や塾が忙しくて自由に遊んで体を動かすことがない。」と、言われて、小さい頃から体を伸び伸びと動かすことの大切さを学びました。そしてあゆみに来て、まず驚きました。子供たちが機敏にヒョイヒョイと身軽に山の中で遊んでいたからです。見ていてこちらが「ヒヤッ!!」と声を上げてしまうようなところも器用に走ってきます。まさに”自由にのびのびと”楽しんでいる子供たちはこれからたくましく育っていくだろうなぁと心から感じます。小学校の先生が心配されていたことにも無縁だと思います。これから未来に向かって生きていく子供たちが健やかに育っていってるのを見て安心しました。また、私たちのような医療者になる者たちも子供を守っていくことの大切さを痛感しました。今回子供たちと触れ合ったことで、今後の小児科の授業などもしっかりとイメージを持って学べそうだと感じました。ありがとうございました。
O.Aさん
子供の成長に欠かせない環境がここにはありました。朝のリズム体操、ゲーム感覚でする雑巾がけ、自然を最大限に活かした遊び、お散歩、そしてこれだけパワフルに伸び伸び育ちながらも、自分のことはきちんと自分でする子どもたちを見て、ここの方針に感動しました。私は幼稚園を卒園しました。街中の幼稚園で、皆同じ制服で毎日お遊戯をしていました。走り回ると危ないと怒られていました。この保育所は本当に特別な感じです。小さい頃、休みの時に行った「自然の家」を思い出しました。そしてきっともう僕は知らない、色々なことを学べる場所です。この特別な環境で育っていく子ども達が10年後、20年後に果たしてどのようなに成長しているか、かなり興味をひかれます。私もいずれは親になります。しかしその前に小児科医を目指すうえで、本当に子供を思うことの意味や、子どもの環境にまで気を配る努力をしなければならないと思います。「環境」これがこの実習を通して私が考えさせられることでした。
D.Mさん
まず最初にこの保育園に来て環境に驚きました。山の中に小屋がいくつか建っているという形式で自分の想像していたものと全く違っていました。その中で坂や石段をものともせず駆け抜けていく子供達を見て本当にたくましいと思いました。最近、児童の運動能力の低下が問題となっていますが、ここで育った子供達には無縁の話だと思います。
また、ここでは0~6歳の子供達がいるので成長の度合いがはっきりと分かって興味深かったです。運動面では、リズム体操で年によってできることとできないことが目に見えてわかり、中身の面では、一番上の子供達は遊びや散歩での行き先を話し合いで決めていたり、上の子供達が下の子供達の面倒を見たりと、体も精神も、この歳の子供達は一年で大きく成長するのだと体験できました。
大学では決して学ぶことのできない貴重な経験をさせていただきありがとうございました。
M.Fさん
私は幼稚園に通っていました。保育所に来るのは初めてだったので、どんな違いがあるのか興味がありました。その上この保育園は大自然に溢れた中にあり、その中で遊びを通して成長していくことを大切にしている点に驚きました。私が通っていた幼稚園はどちらかというと、がっちりと教育をしている感じであれをしてはダメ、このようにしなさい、といった感じでした。この保育園は子供たちの意志で決め、大人が口を挟みすぎないという方針だったので、その点はとても大切なことだと思いました。
最近の子供たちは、体力がない、体の作りが弱くなっている、とよく言われています。私が驚いたのは、私たちから見たら危険に見える場所(石ころが多い坂道、ぶつぶつになる葉の多い山道など)でも子供たちが元気に遊んでいたり、それによって知恵なども得ていることでした。また、リズム遊びを通しての体づくり、手作りのおやつやご飯など、子どもが育つ環境がすごく整っており、子供が育つ環境がすごく整っており、子供を育てる上で大人が子供のことをこんなにも考えていることにびっくりしました。また、0才から6才までの子どもたち同士の中から生まれる思いやりなどなどは、大人になってからも生活する上で大切なものをここで得られると思いました。
私も子どもができたら、子供のことをよく考えて、元気いっぱいに育ってもらえるように頑張っていきたいと思いました。
R.Kさん
二回の実習を通して私が感じたことは、「環境が人を育てる」ということでした。
あゆみ共同保育所は、まず立地がやまという大自然を活用しており、初めて入った時には驚きの気持ちも多少持ちました。近年では、立地や施設設備の面は「安全」「清潔」が過度に求められているイメージがあったためです。しかしこの保育所の子供達は大自然の環境をアクティブに利用し、竹林であろうと砂や泥であろうときちんと利用すれば「安全」でありきれいである、更に自分の中に様々なものに目を向けられる感覚など、かけがいのないものを目一杯吸収しながら育っているのが実感できました。
立地以外でも、先生方の子供への接し方や考え方の一つ一つが、色々な事、例えばどの様なものを使ってどう遊ぶか、困った時はどう対処すればいいかなどの事をどんどん吸収する時期の子供に、発想に制限をかけさせることなくむしろ広げようとされていることも感じられました。
乳幼児期には運動面も精神面も発達著しい時期であり、そのことに「環境が人を育てる」ことをどう関わらせれば良いかを実感を持って学ぶことができました。貴重な体験をさせて頂き、本当にありがとうございました。
A.Sさん
私自身、幼稚園に通っていたので、これがあゆみ保育所特有なものなのか、保育園だからなのか、確証はありませんが、驚きの連続でした。まず、保育所の場所。田舎。庭。水浸しの靴箱前にはじまり、朝の雑巾大会。少なくとも私の幼稚園時代は掃除という時間に”雑巾掛け”をするという習慣でしたが、ここではそれが”雑巾大会”という一つのイベントになっていました。そういう習慣付けをすることで子供たちにとってもなんの苦もなく、当然のこととして意識付いて非常に良いなと思いました。他のこともすべて遊びの一環として身に付かせるような方針は是非見習うべきものだと感じています。また、できるだけ子供の自立心に任せようとする姿勢も最初はかなり不安に思えました。どうしても危ない場所や、怪我をしそうな行動をどうしても事前に避けさせてしまう気持ちが先走ってしまい、いわゆる”過保護”な状態になりそうでした。メディアなどで『過保護な現代の親』という話は耳にしますが、今回の実習で無意識のうちにそうなりかねない自分と、そうあるべきではないという事実を確認できました。ここに書けるのはほんの一部で、もっと沢山の事を得、感じることができたと実感しています。ここで成長できる子供はきっと人一倍強く子供らしく生きれるだろうと確信を持って言えます。本当に貴重な経験をさせて頂きました。有意義な二日間をありがとうございました。